【1月17日 AFP】米軍は15日、2009年の現役の陸軍兵士の自殺者数が過去最多の160人に達したと発表し、「悲痛な年」となったと述べた。自殺者急増の原因はわかっていないという。

 米軍は、数年に及ぶイラクやアフガニスタンでの戦争による重圧に苦しんでいる。軍幹部も、アフガニスタンやイラクへの度重なる派遣や、戦闘のストレスが、うつ病や夫婦間のトラブルの増加を招いていると指摘しており、09年の自殺者数が前年の140人を上回る勢いであることに以前から注意を喚起していた。

 しかし、米軍の調査によれば、自殺者のうち3分の1は、アフガニスタンやイラクで戦闘作戦に配備されたことの無い兵士であり、自殺増加の原因が必ずしもアフガニスタンやイラクへの度重なる派遣によるものとは言えないという。

 また、退役軍人や兵士の配偶者、家族らの自殺も増加した。軍幹部によると、軍人の配偶者には、夫(や妻)の軍人としてのキャリアに傷をつけるかもしれないとの不安から、助けが必要な場合も声を上げることができない人が多いという。(c)AFP