【12月28日 AFP】(写真追加)イラン改革派のウェブサイトは27日、首都テヘラン(Tehran)で起きた反政府デモ隊と治安部隊との衝突で、改革派指導者ミルホセイン・ムサビ(Mir Hossein Mousavi)元首相のおいが死亡したと伝えた。

 テヘランでは同日、イスラム教シーア(Shiite)派最大の宗教行事アシュラ(Ashura)にあわせて反政府デモを行っていた参加者と治安部隊が衝突。目撃者によると、数十人が負傷したという。

 改革派系ウェブサイト「Parlemannews」は、ムサビ元首相のおいのセイエド・アリ・ムサビ(Seyed Ali Mousavi)氏がエンゲラブ広場(Enghelab Square)で治安部隊に胸を撃たれ、搬送先の病院で死亡したと伝えた。

 反政府系ウェブサイト「Rahesabz.net 」は、テヘラン中心部で治安部隊がデモ隊に向けて発砲し、デモ参加者4人が死亡したと伝えた。一方、警察当局は、衝突で5人が死亡したと発表している。

 テヘランの警察当局は、国営イラン通信(IRNA)を通じて、5人の死には不審な点があるとして、専門捜査官らが調査にあたっていると発表した。

 警察発表によると、27日の衝突で、身柄を拘束されたデモ参加者は300人以上にのぼる。

 反体制派ウェブサイトや目撃者情報によると、治安部隊はこん棒や催涙弾を使用し、デモを中止するよう警告したが、デモ隊が解散しなかったため発砲を始めたという。(c)AFP