【11月11日 AFP】パキスタンの北西辺境州(North West Frontier Province)チャルサダ(Charsadda)中心部にある市場で10日、自爆攻撃が発生し、32人が死亡、100人以上が負傷した。北西辺境州では自爆攻撃が相次いでおり、今回の攻撃はここ3日間で3度目。

 果物店などが立ち並び買い物客で混雑する同都市最大の市場内で、自爆犯が乗っていた自動車を爆破させた。現場には、商店の屋根や看板に加え遺体の一部、ショッピングカートなどが散乱している。バス2台を含む少なくとも6台の自動車が巻き込まれ大破した。

 北西辺境州高官は死者の中には子ども7人と女性3人が含まれていることを明らかにした。地元警察によると、犠牲者はすべて民間人だという。

 武装勢力はパキスタン政府の不安定化を狙い、市場などを標的にした攻撃を増加させている。パキスタン政府は、頻発する自爆攻撃について、イスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」の犯行によるものとの見方を示している。

 パキスタン軍は現在、TTPに対し大規模な掃討作戦を行っているが、TTPは8月に米軍のミサイル攻撃で前指導者バイトゥッラー・メスード(Baitullah Mehsud)司令官が死亡したことへの報復を狙っていると見られている。(c)AFP/Lehaz Ali