【10月19日 AFP】パキスタン軍は19日、前週17日にイスラム武装勢力「パキスタンのタリバン運動(Tehreek-e-Taliban PakistanTTP)」の拠点である北西部の部族地域南ワジリスタン(South Waziristan)地区で開始した地上作戦で、これまでに武装勢力78人を殺害したと発表したほか、重要攻撃目標はTTP指導層であることを明言した。

 作戦開始後、同軍が初めて開いた記者会見でアタル・アッバス(Athar Abbas)報道官は「過去24時間以内にさまざまな状況で、テロリスト18人を殺害した。治安部隊側の死者は兵士2人で、負傷者は12人」だと答えた。

 同報道官は地上作戦開始から会見の時点までの合計では、パキスタン軍側の死者は9人、武装勢力側が78人だと述べたが、報道陣は戦闘地点への立ち入りを禁じられており、同地区の通信手段も全面的に途絶えているため、数字を確認できていない。

 地上作戦は、TTPの指導者ハキムラ・メスード(Hakimullah Mehsud)司令官と、同組織の主要幹部であるカリ・フサイン(Qari Hussain)司令官の出身地の街コトカイ(Kotkai)を包囲し、三方から集中的に攻撃している。

 フサイン司令官は過去に、自爆攻撃の指導者として知られていた。

 アッバス報道官は「重要攻撃目標は指導層」だと明言した。これまでに攻撃したSherwangiでは武装勢力側の激しい抵抗があったことも明らかにした。(c)AFP