【10月14日 AFP】パキスタン軍は13日、この1週間で125人の犠牲者を出した一連の攻撃に対する犯行声明を出しているイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の拠点を空爆し、同組織のメンバー6人を殺害した。治安当局が明らかにした。

 同地区の治安当局によると、空爆はアフガニスタン国境付近の北西部族地域南ワジリスタン地区(South Waziristan)の町マキーン(Makeen)、ラドハ(Ladha)、ナワズコト(Nawazkot)に行われ、タリバンの地区司令官を含む少なくとも6人が死亡した。情報当局も死者は6人と発表しているが、これらの町はタリバンの支配下にあり、死者数を独自に確認することはできない。これらの町は10日にも空爆が行われていた。

 パキスタン軍は、かつて観光地として栄えたスワト渓谷(Swat Valley)でタリバンを制圧したとしているが、12日には同渓谷北西のシャングラ(Shangla)地区で自爆攻撃があり、45人が死亡している。

 タリバンの報道官は「これは殉教者のための報復だ。これはわれわれの攻撃のほんの一部に過ぎず、今後も攻撃はあるだろう」と述べ、この攻撃がタリバンの犯行だったことを認めた。

 さらに、タリバンは同国の首都イスラマバード(Islamabad)近郊のラワルピンディ(Rawalpindi)で10日発生した軍総司令部襲撃、人質立てこもり事件についても、犯行声明を出している。(c)AFP/S. H. Khan