【8月24日 AFP】米陸軍は、兵士の間で自殺やうつ病が増加していることをうけ、兵士の感情適応能力を高める訓練プログラムを初めて導入する。

 特に外地で移動を続ける戦闘部隊は持続的なストレスにさらされることが多いため、米軍はストレスが精神にダメージを与える前に対処できる能力を兵士に身に着けさせるプログラムを開発した。

 現役兵士に加え全ての予備役、州兵は、10月1日から、感情、精神、身体の状況をチェックする「耐性テスト」が義務付けられる。

 テストは、「友人がいないと感じる頻度」「無視されたと感じる頻度」など、170項目の質問で構成される。

 同プログラムの責任者ローンダ・コーナム(Rhonda Cornum)准将によると、テスト回答は機密情報扱いとされ、兵士の昇級などに影響することはない。一方、各兵士にはテスト結果が示され、これに応じたストレス耐性訓練コースを受けることとなる。

 米軍の自殺者は2007年115人、2008年には128人と2年連続で前年を上回っている。直近の統計によると、2009年前半の自殺とみられる米兵の死者数は88人で、前年同期の67人より多くなっている。(c)AFP/Dan De Luce