【8月19日 AFP】(一部更新)イラクの首都バグダッド(Baghdad)で19日、トラックを使った爆弾が爆発するなど、市内各地で爆弾が相次いで爆発し、少なくとも75人が死亡、約400人が負傷した。治安当局高官などが述べた。連続爆発により、2008年2月以来最悪の死者数となった。

 バグダッド北部ワジリヤ(Waziriyah)にある財務省前でトラックを使った爆弾が爆発した。爆発で財務省付近の橋が一部損壊したほか、地元病院関係者によると、200人以上が負傷した。

 また、米軍管轄区域だったグリーンゾーン(Green Zone)に近い住宅街のSalhiyeh地区でも、外務省前でトラックを使った爆弾が爆発した。爆発でできた深さ3メートル、直径10メートルの大きさの穴は爆発で大破した自動車十数台の破片で埋まり、空には煙やほこりが上っている。外務省施設の正面外壁は激しく損壊し、爆発で外務省付近の住宅の貯水槽も破壊され、住宅内に水が流れ込んでいるという。

 内務省や国防省の高官らによると、外務省前の爆発で47人が死亡、財務省前の爆発で28人が死亡した。

 イラク陸軍のQassim Atta少将は、「旧バース党支持者が一連のテロを実行した」と非難したほか、治安当局者らがバグダッド西部で国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の幹部2人を拘束したことも明らかにした。

 国防省高官によると、バグダッド西部のバヤー(Bayaa)の市場では自動車爆弾が爆発し、2人が死亡、5人が負傷した。また治安当局高官によると、迫撃砲2発がグリーンゾーンに着弾したほか、グリーンゾーンの外にも1発が着弾した。

 今週後半からイスラム教の断食月ラマダン(Ramadan)が始まるのを前に、連続爆発を受けて、治安部隊が道路を封鎖するなど市内はまひ状態となっている。

 2003年の同日には、セルジオ・ビエイラ・デメロ(Sergio Vieira de Mello)国連事務総長特別代表ら22人が死亡したバグダッドの国連(UN)施設爆破事件があった。(c)AFP/Mehdi Lebouachera