【8月7日 AFP】大統領選を間近に控えたアフガニスタン南部ヘルマンド(Helmand)州で、旧支配勢力イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)による爆弾攻撃が5-6日に相次ぎ、結婚式に向かっていた村人および米兵5人を含む計17人が死亡した。

 同国では、タリバンによる攻撃が相次いでおり、20日の大統領選および州議会選に支障が出ることが懸念されている。

 5日には、同州ガルムシール(Garmsir)地区で爆弾が爆発し、村人たちを結婚式会場に運んでいたトレーラーが破壊された。警察当局によると、この爆発で民間人5人が死亡、5人が負傷した。この日、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty OrganisationNATO)のアナス・フォー・ラスムセン(Anders Fogh Rasmussen)事務総長が、攻撃が多発する同国南部を視察していた。

 6日には同州で同様の爆弾攻撃があり、警官5人が死亡、3人が負傷。また同日、アフガニスタン東部では、NATO主導の国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)の燃料を運ぶタンカーの車列が待ち伏せ攻撃を受けて運転手2人が死亡、1人が負傷した。ISAFによると、爆弾攻撃による米兵の犠牲者は、5日に1人、6日に4人となっている。

 タリバンの攻撃件数は、ISAFがアフガニスタンに展開して以来、記録的なレベルに達している。タリバンは市民に20日の大統領選投票のボイコットを命じており、当日は投票所に至るすべての道路を封鎖すると宣言している。(c)AFP/Nasrat Shoiab