【8月4日 AFP】オーストラリア警察は4日、対テロ作戦として要員400人を投じてメルボルン(Melbourne)市内の住宅数軒を家宅捜索し、豪州軍基地に対する襲撃を計画していた20代のソマリア系およびレバノン系の4人を逮捕した。4人は追って起訴される見込み。

 警察によると、4人は軍の兵営を自動小銃で襲撃する計画を練っていたという。軍宿舎へ入り、自分たちが死ぬまでできるだけ多くの兵士を殺害することを企てていたとされる。実行されていれば、豪州史上最悪の攻撃になっていた可能性がある。

 ケビン・ラッド(Kevin Rudd)首相は、今回の逮捕劇はテロの脅威を確認させるものだったと述べた。一方で、アフガニスタンに派遣している豪州軍1550人の撤退を考慮することは拒否する姿勢を示した。

 警察によると、4人は国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に触発されたソマリアの反政府勢力シェバブ(Shebab Islamists)とつながりがあり、4人とも同国で反政府活動を行うことを目的とした渡航歴があるという。シェバブは自分たちの行動を正当化するために「ファトワ」(イスラム教の高位宗教指導者が出す宗教的見解)を求めているという。

 警察は1月から、実際の監視やインターネット上の動きを監視するなどして、今回の攻撃に備え調査していたという。(c)AFP/Paul Crock