【7月10日 AFP】ウイグル族のデモが大規模な暴動に発展した中国・新疆ウイグル自治区の区都ウルムチ(Urumqi)の市当局は、暴動による死者の遺族に1人当たり20万元(約270万円)の補償金を支給する方針を明らかにした。10日の新華社(Xinhua)通信が伝えた。

 また、市当局では1人につき1万元(約13万5000円)の葬儀補助金も支給するとしている。ただし、対象者は暴動で亡くなった「無実の市民」の遺族と条件を付けている。

 同日、ウルムチでは街から脱出しようと市民数千人がバスターミナルに押し寄せた。ウイグル族はイスラム教徒だが、イスラム教の礼拝が行われる金曜日にもかかわらず、多くのモスクは閉鎖を命じられた。

 市当局では市街に出るバスを通常よりも多く運行させたが、脱出を望む市民の需要に追いついていない。バスの乗車券を流すダフ屋は、額面の最高5倍の値段で券を売っているという。(c)AFP