【7月6日 AFP】中国・新疆ウイグル自治区ウルムチ(Urumqi)で5日、暴徒が警察と衝突したとされる件で、在米ウイグル人協会(Uighur American Association)の指導者アリム・セイトフ(Alim Seytoff)氏は同日、中国警察がウイグル人抗議デモ参加者に無差別に発砲したと語った。同氏によると、死者の数は中国当局が発表した3人を上回る可能性があるという。

 セイトフ氏は、ウルムチではウイグル人学生が平和的に抗議活動を行っていたとし、抗議デモ参加者が漢民族の住民を襲撃したとする中国政府の主張に強く異議を唱えた。

 同氏によると、新疆大学(Xinjiang University)の学生らは、前月中国南部でウイグル人2人が死亡した民族間のけんかの容疑者を逮捕することを求めていたという。

 在米ウイグル人協会は、警察による激しい鎮圧のもようを撮影した写真や動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」に投稿された動画を公開した。鎮圧には1000人の武装警察官が投入されたという。

 動画には、多数の人が通りをスローガンを叫びながら行進する様子や自動車がクラクションを鳴らしている様子が映されているほか、建物から煙があがり、銃声のような音が聞こえる場面もあった。一方、写真には暗い通りに横たわる6人の遺体や地面に横たわる3人の人びとや頭部から血を流す男性の姿が撮影されていた。

 セイエフ氏に現地のウイグル人住民の話として、中国当局が市内の一部の照明を消しているほか、学生寮などを捜索し、デモ参加者を拘束していることを明らかにした。(c)AFP