【6月3日 AFP】(一部更新)カタールの衛星放送アルジャジーラ(Al-Jazeera)は3日、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領を、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米大統領の「イスラム世界への敵対政策」を継承したとして批判する、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の新たな音声声明を放送した。

 ビンラディン容疑者は、パキスタンにおける、米国の支援する政府軍とイスラム武装勢力との衝突に触れ、「(オバマ氏は)前任者と同じ道をたどり、イスラム世界と敵対し、長い戦争に向けた基礎を築いている」と語った。

 また、「オバマ政権は、米国への憎しみの種を新たにまいた。その種から成長した作物を、今後数十年にわたって刈り取りことになる米国人に、その準備をさせようではないか」と述べた。

 この音声声明は、オバマ大統領が中東歴訪の最初の訪問地であるサウジアラビアに到着した直後に発表された。オバマ大統領は、今回の中東歴訪でイスラム世界との連携を深め、中東和平プロセスを進展させたいと考えている。

 ビンラディン容疑者による声明の直前には、アルカイダのナンバー2、アイマン・ザワヒリ(Ayman Zawahiri)容疑者が声明を発表し、オバマ大統領の中東歴訪は「エジプトの拷問者」と「米国の奴隷」が招待したものだと述べ、エジプト人に対し、オバマ大統領を拒絶するよう呼びかけていた。(c)AFP