【5月19日 AFP】パキスタン軍は18日、同国北西部で、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)と市街戦となり、激しい交戦状態となっていると発表した。

 パキスタン軍によるタリバン武装勢力の掃討作戦は18日、4週目に突入した。軍の戦闘機やヘリが、武装勢力の潜伏拠点や補給線などの軍事目標を爆撃し、歩兵部隊がスワト(Swat)地区で市街戦を繰りひろげた。

 パキスタン軍は、同軍部隊がタリバンの勢力圏であるスワト地区の中心都市ミンゴラ(Mingora)に迫っていると述べ、北部と南部からの挟撃作戦に向けて部隊が展開していることを説明する地図を配布した。また、各地で「激しい交戦」が起きており、ミンゴラから2キロの距離にあるカンジュ(Kanju)と北側のマッタ(Matta)の2つの町で、タリバンとの市街戦となり、交戦が続いていると述べた。

 パキスタン軍広報担当のAthar Abbas少将は会見で、過去24時間で武装勢力戦闘員27人と軍兵士3人が死亡したと述べ、軍は現在、タリバンの指導者の1人、マウラナ・ファズルラ(Maulana Fazlullah)師が拠点を置くPeocharに進軍中であると語った。

 パキスタン当局者によると、4月26日に開始した同国北西部ローアー・ディール(Lower Dir)での掃討作戦ならびに、4月28日に開始した同ブネル(Buner)、5月8日に開始した同スワトでの掃討作戦で、これまでに武装勢力戦闘員1000人以上、軍兵士49人以上が死亡した。(c)AFP/Lehaz Ali