【5月2日 AFP】ロシアのインタファクス(Interfax)通信は2日、グルジアからの独立を宣言したアブハジア(Abkhazia)自治共和国と南オセチア(South Ossetia)自治州の境界を警備するため、ロシア国境警備隊が配置についたと伝えた。

 ロシアは30日、アブハジア、南オセチアと、それぞれの境界を共同で警備する協定に調印していた。この協定に対しては前年夏に欧州連合(EU)が調停した協定に違反しているとして米国とEUが反対を表明していたが、北大西洋条約機構(NATO)が今月中にグルジアで軍事演習を行うと発表したことを受けて緊張が高まる中、協定は調印された。

 30日の調印を前に、ロシアはアブハジアと南オセチアに軍部隊数千人を配備していた。また、ロシア政府は、アブハジアの黒海(Black Sea)沿岸に海軍基地を建設することで合意していた。

 10年間の期限の協定のもとで、ロシアは、アブハジアにとって戦略上重要な黒海沿岸の海上警備を含め、アブハジア、南オセチアそれぞれのグルジアとの事実上の境界を警備する責任を即座に負うことになる。(c)AFP