【4月14日 AFP】非常事態宣言下にあるタイの首都バンコク(Bangkok)では、13日もタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相派がデモを行い、デモ隊が国軍や地元住民グループと衝突して2人が死亡、113人が負傷した。

 政府や病院関係者によると、この衝突で、バンコクに住む54歳の男性と19歳の男性が銃撃を受けて死亡した。また、バンコクの救急医療センターによると、兵士23人を含む113人が負傷した。 

 タクシン元首相派のデモ隊、通称「赤シャツ隊」の強制排除に乗り出した国軍は、デモ隊に一斉射撃をしたり催涙ガスを浴びせるなどした。一方のデモ隊は、無人のバスを治安部隊に向けて走らせるなどして抵抗。また、教育省の建物に火炎瓶を投げつけ、一部が炎上した。

 警察によると。アピシット・ウェチャチワ(Abhisit Vejjajiva)首相のオフィスである首相府周辺に陣取るデモ隊は、5000人程度にのぼるという。

 AFP記者によると、13日夜には、首相府の近所に暮らす住民たちがバリケードを築いたり銃や刀剣で武装するなどして、デモ隊と対決する準備を整えているという。(c)AFP/Anusak Konglang