【1月19日 AFP】イスラエル軍は18日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)からの地上部隊の撤退を開始。撤退が完了した地域では、人々ががれきに埋もれた遺体を次々と引っ張り出す光景が見られた。

 イスラエルのエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相は記者会見で、部隊を「できる限り迅速に」撤退させると述べ、ガザ地区を再び占領する意志はないと表明した。イスラエルは2005年にガザ地区から、全てのイスラエル人入植者と駐留軍を引き揚げている。

 一方、英国のゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相は、停戦を持続させるためにはガザ地区に「人道援助がアクセスできることが必要」だとして、検問所の封鎖を解除するようイスラエルに求めた。

 一方、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)のイスマイル・ハニヤ(Ismail Haniya)元パレスチナ自治政府首相は、テレビ演説で「偉大なる勝利」を宣言。「神はすべてのパレスチナ人に偉大なる勝利を与えたもうた。われわれは侵略を阻み、敵は目的を達成できなかった」と語った。また、イスラエル軍の完全撤退に1週間の猶予を与え、その間は攻撃を停止すると述べた。(c)AFP/Mai Yaghi