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ソマリア海賊、身代金の受け取りに万全を期す

  • 2009年01月15日 17:41 発信地:ナイロビ/ケニア
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ソマリア沖を航行する海賊船(2008年10月8日撮影)。(c)AFP/US NAVY/Jason R. Zalasky

【1月15日 AFP】ソマリア沖で活発化している海賊たちへの身代金の受け渡しは、ドルの札束をパラシュートで投下したり、東アフリカ各地に散在する仲介人を通じて現金入りのスーツケースを渡すなど、さまざまな方法で行われている。

 こうした受け渡しは、船舶をハイジャックした海賊が目的を達成する瞬間であると同時に、海賊たちが自分たちの命を最も危険にさらすときでもある。

■海賊にとって最大のリスクは受け取り
 
 今月9日、サウジアラビアの大型タンカー「シリウス・スター(Sirius Star)」が解放されたが、8週間にわたってタンカーをハイジャックしていた海賊グループには、悲惨な結末が待っていた。逃走用の小型ボートが転覆し、タンカー解放と引き換えに支払われた身代金の一部と共に、メンバー6人は海の藻くずと消えた。海賊のリーダーによると、ボートは定員オーバーの上、外国海軍の追跡を恐れて高速航行していた。

 海賊たちによると「シリウス・スター」の解放に当たり支払われた身代金は300万ドル(約2億7000万円)。その大半は陸上で支払われたが、ボート上にいる海賊の受け取り分は小型機からパラシュートで投下されたという。

 ソマリア沿岸の住民によると、浜に打ち上げられた海賊1人の遺体のポケットには、合わせて約15万ドル(約1330万円)の札束が押し込められていたという。

■身代金の「偽札」対策に乗り出した海賊

 身代金は、取引をより監視されにくい現金で支払われることが多いが、ソマリア内外の代理人(ブローカー)を通じて手渡されることもある。ソマリア国外の場合は、ナイロビ(Nairobi)、ジブチ(Djibouti)、ドバイ(Dubai)の代理人を介することが多い。

 前年4月、ソマリアの海賊に乗っ取られたフランスの豪華帆船「ポナン(Ponant)」号は、身代金120万ドル(推定)との交換で解放された。しかし、この1件は近代的な機材を持たない海賊たちに1つの教訓を与えた。身代金の一部が偽札だったのだ。

 以来、海賊たちは以前よりも用心するようになった。「シリウス・スター」を乗っ取ったグループは、現金計数機と偽札発見器を装備していた。

 一部の海賊はすでに身代金の紙幣について、100ドル札と50ドル札に限定したり、一定の年代に製造された紙幣は受け付けないなど、非常に細かい指示を出してきているという。

■現地実業家らがハイジャック「経費」を「拠出」

 船舶をハイジャックすると、海賊たちは身代金の額を決めるために白熱した議論を行う。

 身代金には、メンバーの食費、燃料費、メンバーに支給されるカート(麻薬効果のある葉)やタバコなど、ハイジャックにかかる「経費」が含まれる。巨額の身代金が見込める場合には、陸上で待機するメンバーの護衛費用も計上するという。

 こうしたハイジャック費用のほとんどは、身代金という大きな見返りに期待する地元の実業家らが「投資」するという。いくつかの交渉に関与したソマリア人はこう言う。「海賊たちの食糧やタバコ代ばかりか、海賊メンバーの親戚たちのもろもろの支払いまで面倒を見る。そのうちの息子が身代金持参で戻るのを期待してね」(c)AFP/Jean-Marc Mojon

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