【1月7日 AFP】(一部更新)パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長は6日、国連安全保障理事会(UN Security Council)のイスラエル軍によるガザ地区(Gaza Strip)への進攻についての閣僚会合で、イスラエルにガザ地区の「攻撃」と「不当な包囲」の停止を呼び掛けるよう求めた。

 アッバス議長は「イスラエルの侵略を即時全面停止を求める決議」に言及し、すべての検問所を再開しガザ地区の封鎖を解除するよう求めた。一方、イスラエルのガブリエラ・シャレフ(Gabriela Shalev)国連大使は、「ガザからのテロ攻撃と、ガザへの武器の密輸を終わらせることこそが重要だ」と述べ、ガザ地区からイスラエルへの攻撃を続けているイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)を非難し、イスラエルは自衛権を行使しているだけだと主張した。

 焦点はフランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領が中東で行っている仲介による事態打開に移りつつある。

 サルコジ大統領とエジプトの紅海沿いの保養地シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で会談したエジプトのホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)大統領は、エジプトとガザの境界の治安について協議する緊急会合にイスラエルとパレスチナを招いたと述べた。

 エジプトは「現下の戦闘激化の再発を防ぐための合意と保証を目指す緊急会合にイスラエルとパレスチナを招いた」と大統領は述べた。

 輪番制の安保理議長を務めるフランスはアラブ諸国とともに決議案取りまとめの作業を進めている。

 しかしフランスのベルナール・クシュネル(Bernard Kouchner)外相は安保理での演説で、ムバラク大統領がエジプト、イスラエル、パレスチナの自治政府と各派を含めた協議を呼び掛けることにつながったサルコジ大統領の仲介に集中すべきだと述べた。(c)AFP/Gerard Aziakou