【11月7日 AFP】(一部更新、写真追加)イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)の潜伏地域とされるパキスタン北西部の部族地域バジョール(Bajaur)地区で6日、部族の集会を狙ったとみられる自爆攻撃など2件の自爆攻撃が相次ぎ、地元当局者などによると合計19人が死亡、多数が負傷した。

 地元当局者によると、1件目の自爆攻撃は、アフガニスタン国境に近いバジョール地区の中心地カー(Khar)の北東40キロメートルのBatmalaiで、政府が支援する部族系勢力「lashkar」を狙ったものだという。

 この攻撃では、17人が死亡、45人が負傷したという。病院関係者や治安関係者がAFPに語ったところによると、30人が重傷だという。死者には「lashkar」の指導者が含まれているという。

 2件目は、同国北西部スワト(Swat)の主要都市ミンゴラ(Mingora)で発生。自爆犯が治安部隊のキャンプ前で爆発物を積んだ自動車を爆発させ、2人が死亡、11人が負傷した。

 一方、地元当局者によると、パキスタン軍はバジョール地区内の過激派の拠点を狙った空爆を行い、戦闘員を含む17人が死亡した。同地区では、前日にも同様の攻撃が行われ、武装勢力の戦闘員15人が死亡している。

 8月に国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)やタリバンに関連した武装勢力に対する軍事作戦を、半自治の部族地域で開始して以降、パキスタン軍は、イスラム武装勢力と激しい戦闘を繰り返している。10月には、戦闘開始以来、武装勢力の戦闘員およそ1500人が死亡し、数百人を拘束、軍兵士73人が死亡したと発表していた。(c)AFP/Nasrullah Khan