【10月27日 AFP】(一部更新)コンゴ民主共和国(旧ザイール)の反政府勢力人民防衛国民会議(National Congress for the Defence of the PeopleCNDP)は26日、AFPに対し同国東部・北キブ(Nord-Kivu)州にある政府軍の戦略的基地を占拠したと述べた。現地の国連(UN)関係者もこれを確認した。

 基地占拠の際の負傷者などについて詳細は明らかになっていない。

 ローラン・ンクンダ(Laurent Nkunda)将軍率いるCNDPは、「CNDPはルマンガボ(Rumangabo)の軍事基地を再び管理下に置いた。KalengeraRugariも同様だ」と述べた。同基地は州都ゴマ(Goma)の北約50キロメートルにある。

■マウンテンゴリラの生息地も支配下に

 また、CNDPは、世界のマウンテンゴリラの4分の1以上が生息する「ビルンガ国立公園(Virunga National Park)」の本部やゴリラ生息地域も支配下に置いたという。同公園関係者が明らかにした。

 同国立公園の責任者は声明の中で、「50人以上のレンジャーが公園から避難を余儀なくされた」「ルマンガボにある公園本部が占拠されるのは、数年にわたるこれまでの戦闘でも初めてのことだ」と語った。

 国立公園は、コンゴ民主共和国とルワンダ、ウガンダとの国境地帯に位置し、世界中で生息が確認されている700頭のマウンテンゴリラのうち200頭が生息している。また、ほかにも多種多様な野生動物が生息しており、国連教育科学文化機関(ユネスコ、United Nations Educational, Scientific and Cultural OrganizationUNESCO)の世界遺産(World Heritage Site)にも登録されている。

 政府軍とCNDPは今年8月、1月に署名された和平協定を破棄し戦闘を再開した。国連の食糧当局は24日、戦闘再開で約20万人が避難していると警告している。(c)AFP