【10月26日 AFP】米陸軍は、人気のマイクロブログサービス「Twitter」やGPS(Global Positioning System)地図、ボイスチェンジャー(音声変換)ソフトなどが、テロリストに利用される危険性があるとする情報報告の草案をとりまとめた。米陸軍の第304軍事情報大隊(304th Military Intelligence Battalion)が、米シンクタンク「全米科学者連盟(Federation of American ScientistsFAS)」のウェブサイトに発表した。

 この報告書は、一般に公開された情報を収集・分析して、さまざまな移動通信技術やインターネット技術について、武装勢力が利用する可能性を検証している。秘密情報ではなく公開された情報に基づく分析手法はオープンソースインテリジェンス(open source intelligenceOSINT)と呼ばれている。

 米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)で7月に起きた地震では、Twitter利用者が報道機関よりも早く情報を伝え、また、米ミネソタ(Minnesota)州で行われた米大統領選挙の共和党大会では、活動家らが警官隊の情報を共有するためにTwitterを活用するなど、Twitterの活用は広がっている。

 報告書の中で、「テロリストが米国内でTwitterを利用することは理論的に可能」と述べた。

 また、Twitter以外にも、GPSシステムや音声変換などの技術をテロリストが使用する可能性についても触れ、「テロリストがすでに実際に利用しているかどうかはわからないが、インターネット上でテロリストとその支援者ら音声変換ソフトについて議論しているという事実は興味深い」とした。(c)AFP