【10月6日 AFP】(一部更新)イスラム教徒と少数部族ボド(Bodo)との対立が続くインド北東部アッサム(Assam)州で5日、鎮圧に出動した警官隊が暴徒らと衝突、4人を殺害した。3日の暴動発生以降、死者は少なくとも30人となった。政府高官が述べた。
 
 前週3日、アッサム州のブータン国境の一帯で、イスラム教徒らがボド人の警備隊を襲撃したことをきっかけに暴動に発展。当局は外出禁止令を発令、警察官には暴徒は見つけ次第発砲してよいとの許可が出ているが、警察では鎮圧に手間取っている。
  同州内務省によると3日以降、これまでの両者の死者は、警官の銃撃による14人を含む30人以上、負傷者は100人以上に上っている。イスラム系住民とボド人の間では、なたや槍、手製の銃を使った暴力の応酬が続いている。
 
 さらに、暴動で住宅400戸以上が焼失。ボド人が部分的に支配を握る地域の一帯の各村からは、計3万人以上が避難している。
 
 当局では、ボド人の中の過激な一部が、イスラム教徒に対する暴力の背後にいるとみているが、そのほかのグループも抗争に加わっていると思われる。
 
 8月に死者10人を出す衝突が起きるまで、イスラム教徒とボド人はこの地域で数十年間、平和的に共存していたため、当局は突然の関係悪化に驚いている。(c)AFP