【9月9日 AFP】アフガニスタン西部ヘラート(Herat)州で8月下旬に米・アフガニスタン国軍が共同で実施した空爆で民間人約90人が死亡したとされることについて、スペインの民放ラジオ局カデナ・セール(Cadena Ser)は8日、この空爆が、米軍の情報機関にもたらされた虚偽の情報に基づいて行われたと伝えた。

 米軍側は、この空爆は攻撃してきた旧支配勢力のイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)戦闘員を標的にして白昼に実施したとしている。

 しかし、スペイン諜報機関が得た情報によると、空爆の犠牲となった一族と敵対する一族が意図的に米諜報機関に偽の情報をもたらし、米軍はこれに基づいて空爆を行ったという。空爆当時、攻撃された一族は、米軍に偽情報を漏らした敵対する一族に殺害された長老の葬儀を終えて、多くは就寝中だったとみられる。

 カデナ・セールによると、犠牲者の多くは葬儀に出席するために集まっていた同じ一族の人びとで、死亡した90人のうち約60人が子どもだったという。

 この空爆による正確な死者数の公開を拒否してきた駐留米軍は同日、新たに判明した証拠に基づき再調査を行うと発表した。(c)AFP