【8月12日 AFP】(一部更新、写真追加)ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は12日、同国に対する軍事作戦の停止を指示した。一方で、再攻撃の可能性を排除しなかった。

 メドベージェフ大統領は、ロシア国防省幹部との会合で「侵略者は制裁を受け、多大な損失を被った」と述べ、「グルジア当局に平和を強制するために実施してきた作戦を終結させる決断を下した」と表明した。

 同大統領は「作戦の目的は果たされた。ロシアの平和維持軍と市民の安全は回復された」と述べつつも、グルジア軍が新たに攻撃を行った場合は「一掃する」と明言した。また、あるロシア軍司令官は、進軍停止が軍事作戦すべての終了を意味することにはならないと述べた。

 一方、停戦を提案したグルジア政府によると、複数の村が現在も空爆を受けているという。グルジアのNato Partskhaladze大統領報道官はAFPに対し、停戦決定後も「3つの村が空爆された」と語った。Agaraでは救急車が爆撃されたという。

 フランスのニコラ・ サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は12日、和平調停の仲介のためモスクワ(Moscow)を訪問。メドベージェフ大統領に対し、停戦の発表は「良い知らせ」だったが、実行が不可欠だと伝えた。

 ロシア側はこの間の戦闘で民間人2000人が死亡したと発表している。国連が推計する避難民は10万人以上に達している。(c)AFP/Nick Coleman