【7月21日 AFP】スペイン北部の海岸リゾート地で20日、バスク(Basque)地方の分離独立を求める非合法組織「バスク祖国と自由(ETA)」による4件の爆破事件があった。女性2人が病院で手当てを受けたが、いずれも軽傷だという。

 2件の爆発はラレド(Laredo)の海岸沿いの遊歩道で起き、遊歩道の一部と救助員用の小屋が破壊された。他の2件の爆発は、ラレドの現場から30キロ離れたノハ(Noja)の海岸とゴルフコースで起きた。爆風で飛んできた石でけがをした女性が病院に搬送されたほか、ゴルフコース近くで昼食中だった妊娠中の女性が、爆発によるショックで手当てを受けた。

 現場はいずれも夏場は海水浴客らでにぎわうリゾート地だが、悪天候のため20日は人気が少なかった。また、事前に警察にETAから爆破予告の電話があったことから、現場には非常線が張られていた。

 スペイン憲法裁判所は17日、バスク自治州議会が可決した民族自決を問う住民投票計画に対し、違憲判断を下している。ETAによるテロ活動では、過去40年で820人が犠牲となっている。(c)AFP