【7月6日 AFP】武装した急進派神学生らが立てこもった「赤いモスク(Red Mosque)」に治安部隊が突入し、100人以上の死者を出した事件から1年が過ぎようとしているパキスタンの首都イスラマバード(Islamabad)で6日、厳しい警戒の中、数千人のイスラム教徒が追悼集会を行った。

 2007年7月、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)やイスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)に近い思想を持つ神学生らが「赤いモスク」に立てこもり治安部隊と衝突した。2007年7月3日に治安部隊がモスクを包囲し、1週間後にモスクへの強行突入が行われた。

 治安部隊による強行突入に対する反発から、その後アフガニスタン全土でタリバンを支持する勢力による自爆攻撃が多発。およそ1000人が死亡する事態となり、2007年11月にはパキスタンのペルベズ・ムシャラフ(Pervez Musharraf)大統領が非常事態宣言を発令した。

 「赤いモスク行動委員会」のスポークスマンは、拘束されている指導者らの解放と「赤いモスク」などの運営権の返還を求めるため今回の集会を行ったとしている。(c)AFP/Asim Omar