【6月18日 AFP】アフガニスタン南部カンダハル(Kandahar)周辺で17日、旧支配勢力タリバン(Taliban)の武装組織が複数の橋を爆破し、近隣の村に住む数千人が避難した。武装勢力による攻撃は、北太平洋条約機構(NATO)が指揮する多国籍軍から成る国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)とアフガニスタン軍による攻撃に先手を打ったものとみられている。

 タリバン司令官の話では、カンダハル近郊のArghandab地区には数百人の武装兵が潜んでおり、そのほとんどが前週末の刑務所襲撃で脱走した収容者だという。

 戦略的要衝であるこの地区で相次ぐ衝突は、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)アフガニスタン大統領に大きなプレッシャーを与えている。同大統領は前週末、アフガニスタン軍による隣国パキスタンの武装勢力攻撃も辞さない姿勢を明らかにしていた。

 同国国防相の報道官はAFPの取材に対し「政府の要請により数百の家族が村を離れた。この地区では300-400人のタリバン兵が拠点を頻繁に移しながら活動している」と話した。(c)AFP/Nasrat Shoaib