【5月24日 AFP】南アフリカのヨハネスブルク(Johannesburg)などで発生しているアフリカ諸国からの移民に対する暴力行為が23日、南部ケープタウン(Cape Town)ほか各地に広がっている。

 警察当局はケープタウンのスラム街で移民や外国人が経営する店舗への攻撃があったと発表した。南部海岸沿いのケープタウンは有数の観光地でもあり、これまでヨハネスブルクのような暴動は発生していなかった。

 ヨハネスブルクや首都プレトリア(Pretoria)のあるハウテン(Gauteng)州では暴動発生から12日目となる23日までに少なくとも42人が死亡、500人以上が拘束され、1万6000人が避難生活を余儀なくされている。

 警察当局によるとクワズールー・ナタール(KwaZulu Natal)州ダーバン(Durban)でも深夜から未明にかけて複数の暴動が発生し、外国人1人が撃たれたほか、北西(North West)州でもパキスタン人2人が刺されたという。

 また最北のリンポポ(Limpopo)州でも夜間に暴動が発生し、モザンビーク人1人が刺され、11人が拘束された。同州で夜間に暴動が発生したのは初めて。地元警察当局者が語った。

 一方前週から武装した若者らによる暴動が続いていたヨハネスブルクでは、22日に初めて軍が動員され、治安維持特殊部隊の支援を受けた警察や軍が事態を鎮圧しつつあるとみられる。

 中心部では22日朝から、兵士約200人が警察を支援して暴徒の拘束や捜索活動を行い、後方支援にあたるため待機している。(c)AFP/Adam Plowright