【2月28日 AFP】(一部更新、写真追加)イスラエル軍は26日夜から27日にかけて、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)各地で空爆を行い、少なくとも6人の戦闘員と6か月の乳児を含むパレスチナ人11人が死亡した。

 目撃情報によると、イスラエル軍のヘリコプターがイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の内務省建物を狙ったミサイル攻撃で、同建物のほか近隣の住宅が大きな被害を受けた。また、医療関係者によるとこの攻撃で6か月の乳児が死亡、20人以上が負傷した。

 空爆が最も大規模に行われたのはガザ地区南部ハンユニス(Khan Yunis)で、医療関係者によると、ハマスの戦闘員5人が死亡したほか1人が負傷、同地への2度目の空爆ではさらに3人が負傷した。

 前夜に実施されたガザ地区中部のブレイジ(Bureij)難民キャンプへの空爆では、イスラム聖戦(Islamic Jihad movement)の戦闘員1人が死亡。27日午後のイスラエル側へロケット弾攻撃を行っていたガザ市(Gaza City)近隣への空爆では、身元不明のパレスチナ人2人が死亡した。

 また、夜間に入ってから実施されたガザ市北部のガソリンスタンド付近への空爆では、パレスチナ人2人が死亡、6-10歳の子供4人を含む12人が負傷した。

 イスラエル軍当局は空爆を認め、イスラエル側にロケット弾攻撃を行おうとしていた武装組織の拠点を標的としたと説明。

 今回の空爆は、ガザからイスラエル南部スデロト(Sderot)郊外の大学へ向けて発射された26発のロケット弾攻撃でイスラエル人1人が死亡したことを受けて、直ちに実施された。

 前日には国連(UN)が、エジプト、イスラエル、パレスチナ自治区の各政府に対し、ガザ地区の封鎖とイスラエルへのロケット弾攻撃を中止させるため、新たな措置を講じるよう要請していた。(c)AFP