
【2月6日 AFP】アフガニスタン旧支配勢力のイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)と国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)はもっぱら潜伏状態を維持しつつ、処刑から深夜の脅迫までありとあらゆる戦術を駆使し、明白なメッセージを送りつづけている。
パキスタンとの国境に近いパクティカ(Paktika)州議会のナワブ・ワジリ(Nawab Waziri)議長は、当局や国際社会ではなく自分たちに協力せよとの彼らの「強烈な圧力」を受けていると訴える。
なかでも恐ろしい「圧力」は、市民の「頭部や手を切り落とす」ことだ。すでに数え切れないほどの人々が武装勢力の犠牲者となった。ときには、政府や駐留軍の「スパイ」のぬれぎぬを着せられる人もいた。
武装集団の手口は、こうしたあからさまなものばかりとは限らない。「覆面で深夜に市民の家を訪れ、命令を出していく」こともあるとワジリ氏は語る。隠れてタリバンのメンバーになっている者たちもいて、覆面をしてよその村を訪れ、新たにその村の住人に命令を出すのだという。
「深夜の手紙」と呼ばれる方法もある。闇夜にまぎれて、学校や住宅に脅迫文を投げ込むのだ。
身内は「隠れタリバン」のことを決して話題にしない。万が一「隠れタリバン」が殺されても口を閉ざしつづける。「死んだ隠れタリバンは、身内から忘れ去られる」のだ。
■政府は協力を求めるが…
ワジリ氏は前週パクティカ州の州都シャラン(Sharan)で、武装組織による脅迫行為について議論する会議に出席した。部族長や聖職者などを含む地元有力者約700人が出席したこの会議には、アルミザイ・サンギン(Amirzai Sangin)通信相も参加し、政府への協力を訴えた。
パクティカと、もう1つの国境州であるホースト(Khost)は、「国境のすぐ向こうにキャンプを持つアルカイダにとって、そしてテロリズムにとって、アフガニスタンへの侵入経路と化している」と首都カブール(Kabul)の政府当局筋は指摘する。
2001年に米国主導の多国籍軍によって政権崩壊に追い込まれた後、タリバンの一部メンバーはアルカイダとともに隣国パキスタンの部族地域に逃れた。
そこで新たに活動拠点や訓練キャンプを設置して再組織化を図り、アフガニスタンへの攻撃をつづけているとみられる。
パクティカ州では前週、アフガニスタン国内でテロ組織を率いていたアルカイダの指導者の1人が、州境付近の潜伏場所を攻撃した米軍のミサイルにより死亡したと伝えられる。
米軍によるミサイル攻撃ではアルカイダの武装兵13人が死亡。うち1人は、ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)の側近とされるリビア人のAbu Laith al-Libiだった。
■弱い市民の反応
パキスタンでは今年に入ってから、武装集団による暴力行為が激化している。アフガニスタンでもここ2年間、そうした状況がつづいており、2007年には約140回の自爆攻撃があったほか、襲撃も多数発生し、数百人が犠牲となっている。
特に攻撃を受けやすい州境周辺地帯に住む人々は、武装集団のメンバーに外国人が増えていると指摘する。
パクティカ州バルマル(Barmal)地区の部族長Ahmadzai Wazir氏は「パキスタン人に訓練をほどこされたテロリストが、彼らの手引きでアフガニスタンに侵入している。ウズベク人、アラブ人、トルクメン人などもいて、村落にミサイルや爆弾を発射している」と明かした。
だが同州のAkram Khepelwak知事(34)は「国軍と駐留軍が強化されたおかげで、2007年はそれまでと比べるとずっと平和だった」と語り、「テロリストの侵入経路をふさぐため、地域社会に協力を要請しているところだ。ほかにも協力できることはある」と前向きな姿勢を見せた。
とはいえ州議会のワジリ議長によれば、市民からの実際的な協力は得られていないという。その一番の理由をたずねると、同議長は「恐怖のためだろう」と答えた。(c)AFP/Beatrice Khadige




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