【1月3日 AFP】(1月3日 一部更新、写真追加)大統領選挙の結果をめぐり混乱が続くケニアで3日、首都ナイロビ(Nairobi)市内中心部で大規模な抗議集会を予定していた選挙で敗北した同国最大の野党「オレンジ民主運動(Orange Democratic MovementODM)」は予定していた集会を1月8日まで延期すると発表した。同党幹部のWilliam Ruto氏が同日、ナイロビに集まったデモ参加者に告げた。

 これに先立ち、予定されていた集会に向かっていた支持者のデモ行進に警察が介入、催涙ガスや放水銃を使用してデモ隊を排除していた。集会会場の公園Uhuru Parkに向かって大通りを行進していたオディンガ派の若者たちが警察の設置したバリケードに放火したことから、警察は催涙ガスを使用した。警察幹部によると行進には約2000人が参加した。

 一方、オレンジ民主運動の地盤の1つ同国西部のキスム( Kisumu)では、禁止された抗議活動に若者を動員したとして同党に所属する議員2人が警察に逮捕された。

 オレンジ民主運動のライラ・オディンガ(Raila Odinga)党首は、12月27日に投票が行われ、30日にムワイ・キバキ(Mwai Kibaki)大統領が再選したと発表された大統領選の結果に抗議するため支持者100万人にナイロビ市内の公園に集まるよう呼び掛けた。大統領選では票の不正操作があったとの疑いがひろまっていた。

大統領選の結果をめぐり、西部を中心に各地で暴動が発生し、これまでに340人以上が死亡、数万人が避難を強いられた。事態解決に向けた外交努力が続けられているが、新たな暴動の発生が懸念されている。(c)AFP