【11月25日 AFP】イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は24日、27日に米国アナポリス(Annapolis)で開催される同国主催の中東和平国際会議後、ガザ地区(Gaza Strip)とヨルダン川西岸(West Bank)のイスラエル軍に対する攻撃を強化するとの声明を同組織のウェブサイト上で発表した。

 ハマスの指導者ハレド・メシャール(Khaled Meshaal)氏の側近であるMussa Abu Marzuq氏は声明の中で、「中東和平会議後、ヨルダン川西岸とガザ地区でイスラエルによる占領に対する抵抗活動が強まるだろう」と述べた。

 また同氏は、「中東和平会議の目的は2つある。1つはレバノン南部での戦いに敗れたイスラエルのエフド・オルメルト(Ehud Olmert)首相を守ること。もう1つは、イランとの戦争をもくろむ米国の計画を包み隠すことだ」とも述べた。

 さらに、ハマスはパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長にすべてのパレスチナ人を代表して協議する権限はないと主張している。また、メシャール氏ととともにシリアに亡命中のAbu Marzuq氏は、オルメルト首相がパレスチナ人に対し譲歩を申し出ることは政治的に不可能だとし、パレスチナ人に対しデモ活動を行い、和平会議を拒絶する意思を表明するよう呼びかけている。

 またハマスは和平会議に対抗してガザ地区で26日に会合を開く意向を示し、同会議に出席予定のアラブ諸国に対し、イスラエルとの関係を正常化しないよう要請した。(c)AFP