【11月14日 AFP】イラク国境に近いトルコ南東部シルナク(Sirnak)県の山岳地帯で13日、クルド人独立国家を目指す武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)」とトルコ軍との間で戦闘があり、トルコ軍兵士4人が死亡した。

 トルコ軍側の発表によると、同地でのPKK掃討作戦中に武装勢力から反撃を受け、1時間半におよんだ戦闘の末、将校を含む兵士4人が死亡したほか、2人が負傷したという。また、PKK戦闘員らの逃走ルートは他のトルコ軍部隊が掌握済みだと語った。

 トルコのNTVニュースは、PKK側にも多数の死亡者が出ている模様だと報じているが、トルコ軍はPKK戦闘員の犠牲者については触れていない。

 一方、イラク治安担当高官の発表によると、これとは別に同日、イラク北部のクルド人自治区ザホ(Zakho)近郊でトルコ軍による空爆があった。犠牲者はいないもようだという。

 クルド自治政府高官がAFPに語ったところによると、空爆があったのは同日未明で、PKK戦闘員が頻繁に出入りしているとされるBatoufaとDarkar地域を狙ったものだという。

 しかし、クルド自治政府のJamal Abdallah報道官は、空爆の事実は一切ないとしている。

 トルコ国会は前月、クルド人武装勢力の掃討を目的としたイラク北部への越境軍事行動を承認し、現在、イラクとの国境地帯に10万人規模の軍隊を配備している。(c)AFP