【10月6日 AFP】コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は5日、イラクで米外交官や要人の警護を請け負う米民間軍事会社ブラックウオーター(Blackwater)に対する監督を強化することを明らかにした。この措置は9月にバグダッド(Baghdad)で発生した同社の要員による発砲事件について行われた報告と提言を受け実施される。

 9月16日に起きた発砲事件では、民間イラク人が少なくとも10人死亡したことが調査で明らかになっている。国務省のショーン・マコーマック(Sean McCormack)報道官は、ライス国務長官がブラックウオーターの「警備上の責任と管理のあり方を明確にする」措置を指示したと述べた。

 今後、米国務省外交安全局の担当官がブラックウオーターが警備に参加するすべての活動に同行する。

 米当局は、これまでもブラックウオーターの無線交信をリアルタイムでモニターしてきたが、今後はすべての無線交信を録音する。また、同社の車両にビデオカメラを操作する人員を配し、電子データや行動のデータとともにファイルとして保管する。

 同地域で展開する米軍とブラックウオーターとの通信機能も拡張するという。

 イラクで警備業務を請け負う民間軍事会社に対する監督体制が強化されたことで、米国務省は同国に駐在する外交安全部局の人員を増員する。

 マコーマック報道官は「ライス長官は、最良の管理体制とその反響や手ごたえが管理向上に好循環する体制を求めている」と語る。

 3日付けのニューヨーク・タイムズ(New York Times)紙は、目撃者、イラク人調査官、および米国関係者の話として、9月16日の事件では最大17人が死亡、24人が負傷したと報じている。(c)AFP