【9月30日 AFP】(9月30日一部更新)イラク駐留米軍は29日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)掃討作戦の一環として行われた空爆で多数の民間人が死亡したことについて、遺憾の意を表明した。もっとも最近の空爆では、アルカイダの戦闘員6人のほか、子どもが巻き添えとなっている。

 イラク駐留米軍は声明を発表し、28日から29日にかけてバグダッド南部一帯および北部のサマラ(Samarra)、タルミヤ(Tarmiyah)、モスル(Mosul)で空爆を行い、27人を拘束したことを明らかにした。また、イラク駐留米軍のJoseph Anderson准将によると、数日前にはバグダッド、マハムディヤ(Mahmudiyah)、ユスフィヤ(Yusufiyah)、ムサイブ(Musayyib)でも作戦が行われ、約20人が死亡、多数が拘束された。

 イラク政府は、遂行された空爆のうち2件で、少なくとも15人の女性と子どもが死亡したと発表。一方イラク駐留米軍は、そのうち1件の報告しか受けていないとして確認を急いでいる。

 イラク駐留米軍の報道官Brad Leighton少佐はAFPの取材に対し、「多国籍軍がイラクのテロ活動の撲滅に取り組むなか、民間人が死傷することに遺憾の意を表する」と語った。

 イラクで死亡した民間人の数を集計している独立機関のウェブサイト「Iraqi Body Count」によると、2003年の米国主導のイラク侵攻以来、7万4312人から8万954人の民間人が死亡しているという。(c)AFP/Bryan Pearson