【8月30日 AFP】イスラム教シーア派の反米指導者ムクタダ・サドル(Moqtada al-Sadr)師は29日、サドル師派の民兵組織マフディ軍(Mahdi Army)の立て直しを図るため、同軍の活動を6か月間停止すると発表した。

 サドル師の事務所がナジャフ(Najaf)で発表した声明によると、同師は「マフディ軍に対し、同軍の設立理念が尊重される体制が作られるまで、6か月間すべての活動を停止するよう命じた」と語っている。

 またサドル師の側近は同日、AFPに対し「活動停止期間中、マフディ軍は米軍主導の部隊に対する攻撃を行わない」と語った。

 前日の28日には、シーア派の聖地カルバラ(Karbala)で激しい衝突が発生し、少なくとも52人が死亡、300人が負傷している。目撃者の話によると、マフディ軍の兵士と見られる集団が警官隊と衝突したという。

 サドル師の側近らは、シーア派の重要な宗教行事の最中に発生した今回の衝突について、一切の関与を否定しており、またカルバラを訪れていた数十万人の巡礼者は、避難を余儀なくされている。

 サドル師は29日、衝突による犠牲者のために3日間喪に服すことを命じるとともに、イラクの関係当局に対し、捜査の開始を依頼した。(c)AFP