【7月26日 AFP】アフガニスタン警察は25日、イスラム原理主義組織タリバン(Taliban)に拉致された韓国人1人が殺害されたことを確認したと発表した。タリバン側が殺害を発表した数時間後に、複数の弾丸を撃ち込まれた遺体を発見。拉致された韓国のキリスト教援助団体リーダーの牧師ペ・ヒョンギュ(Bae Hyung-Kyu)氏と確認された。

 タリバンは、アフガンで収監中のタリバン戦闘員の釈放の最終期限を現地時間26日午前1時としていたが、現在のところ人質に関する新たな情報は入っていない。

 タリバン報道官はAFPの電話取材に、「アフガン政府が交渉で不誠実な態度を取ったため人質の1人を殺害した」と説明した。

 一方、タリバンの新司令官に就任したとみられる人物が、英民放「チャンネル4(Channel 4)」のニュース番組に出演し、アフガンの武装勢力に対し、「できるだけ多くの外国人を拉致し、解放の条件として収監されているタリバン戦闘員の釈放を要求せよ」と呼びかけた。

 インタビューはアフガニスタンとパキスタンの国境周辺の隠れ家で撮影されたとみられ、5月にアフガン駐留多国籍軍に殺害された最高幹部の一人、ムラー・ダドゥーラ(Mullah Dadullah)氏の兄弟で、新司令官とされるマンスール・ダドゥーラ(Mansour Dadullah)氏が、次の人質処刑の際には子どもに首をはねさせる予定だとも述べた。

 ダドゥーラ氏は今年初め、誘拐されたイタリア人ジャーナリストとの身柄交換でアフガン政府によって釈放された。(c)AFP/Nasrat Shoaib