【5月25日 AFP】北朝鮮が25日朝に行ったミサイル発射について、安倍晋三首相は、今回の発射による危険を否定しながらも、日本の我慢にも限界がある、と警告した。

 同日朝のミサイル発射に関しては、、「(得ている情報について)詳しくは言えないが、日本の安全保障にとって重大なことだという認識はしていない」と語った。

 しかし、北朝鮮に対する強硬路線で知られる同首相は、常に述べている警告を繰り返し、 北朝鮮は6か国協議での合意事項である核施設の閉鎖を実行しなければならない、と再強調した。

 日本は北朝鮮に新たな制裁を課す可能性があるかと質問された首相は、「我々の我慢にも限界があると(北朝鮮に)伝えてきた」とし、「北朝鮮が国際社会の懸念に答えずに、また逆の行動をとるということになれば、われわれもいろいろと考えていかなければならないと思っている」と述べた。

 また、6か国協議の合意事項を完全履行しない限り、北朝鮮の抱える問題は何も解決しないばかりか、悪化するだろうという点を北朝鮮は認識すべきだ、と述べた。

 北朝鮮は今年2月、同国の核問題をめぐる6か国協議で、欠乏に悩むエネルギーの支援と引き換えに同国の核施設を停止、封鎖することに合意した。しかし、マカオの銀行口座に凍結されていた北朝鮮関連資金の凍結解除と返還が進まず、北朝鮮側は4月に設定された初期段階措置の実施期限を満たさなかったため、非核化プロセスは暗礁に乗り上げている。

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