【広島 6日 AFP】被爆から61年目の「原爆の日」を迎えた6日、広島市の平和記念公園で「原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式」(平和記念式典)が営まれた。
式典では、参列者4万5千人は原爆が投下された8時15分に犠牲者の冥福を祈って黙祷をささげ、秋葉忠利広島市長が、「世界の核廃絶と高齢化が進む被爆者への支援」を求める平和宣言を読み上げた。また、式典には、一般市民のほか、政府関係者やこれまでの最大となる海外35カ国以上から来賓が参列し、原爆死没者慰霊碑に献花を行った。
広島市長は平和宣言で、「放射線、熱線、爆風、そしてその相乗作用が現世の地獄を作り出してから61年、(中略)人類は今、すべての国が(核兵器の)奴隷となるか、自由となるかの岐路に立たされています。」と述べ、広島市と被爆者がこれまで長期間にわたり核廃絶を求めてきたことを強調。「しかし、世界政治のリーダーたちはその声を無視し続けています。」と世界の現状に不満を述べた。そして、「日本国政府には、(中略)核保有国に対し、『核兵器廃絶に向け、誠実に交渉に臨むように』と迫る、世界的運動を展開するよう要請します。」と核の廃絶を訴えた。
現在、隣国北朝鮮は、ミサイルを外交カードのひとつとし、核保持に固執する立場を崩しておらず、7月5日には、ミサイル発射実験を実施。7発のミサイルが日本海に着弾してからは、日本と周辺国の状況は緊張が高まっている。北朝鮮は、最近、日本海沿岸に、日本と日本国内の米軍基地を攻撃目標とした新たな地下ミサイル基地の建設を進めているとの報道もある。
さらに市長は、「高齢化した被爆者の実態に即した、人間本位の温かい支援策の充実を求めます。」と、平和宣言の中で高齢化が進む被爆者への配慮と援助を求めた。記念式典2日前の4日には、国が広島で被爆した41人の原爆症認定を却下した処分の取り消しを求めた裁判で、広島地裁は国の認定基準が一律すぎたことを認め、62歳から94歳の原告全員を原爆症と認定。これにより、原告はようやく国から支援を受ける道が開けたばかりである。(c)AFP
≫特集へ