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イスラエル軍進攻>孤立する米国、英国が休戦支持へ - レバノン

  • 2006年07月23日 12:33 発信地:レバノン
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写真はハウエルズ外務連邦相。(c)AFP

【ベイルート/レバノン 23日 AFP】レバノンにおける民間人の死亡者の急増および大規模な破壊を英国が批判したことで、イスラエルによるレバノン攻撃制止に反対の立場を取る米国の孤立感が目立ち始めた。

ベイルートを訪問中のキム・ハウエルズ(Kim Howells)英外務連邦相はイスラエルの軍事作戦に疑問を投げかけ、「多くの子どもを含むきわめて多数の民間人が殺害されている」と厳しく非難した。

7月12日から続いているレバノンへの空爆と砲撃で300人以上の民間人が死亡したことについて、ハウエルズ外務連邦相は「イスラエル軍の攻撃は局地攻撃ではない」と述べた。

また、フアド・シニオラ(Fuad Siniora)首相との会談後の会見で、「攻撃対象は(イスラム教シーア派武装組織の)ヒズボラ(Hezbollah)のみに絞られるすべきで、レバノン全土を巻き込むことはない」と語った。

また、マーガレット・ベケット(Margarett Beckett)英外相は英フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)紙のインタビューで、イスラエルが準備している地上軍の進攻は「非常に危険な状況を招く」と同様の見解を表明している。

このインタビューでベケット外相は、 「1つの見込み違いや判断の誤りが大きな影響を及ぼす可能性があり、現状を非常に憂慮している」、「イスラエルには当初から強く警告を発し自制を求めてきたが、今後はさらに強いメッセージを送り続ける」と述べた。

こうしたイスラエル批判は、この紛争における英国の立場の変化を示している。トニー・ブレア(Tony Blair)英首相は、21日には、紛争の全責任はヒズボラにあり、即時停戦の仲介を拒否するという米国の立場を支持していた。

7月12日のヒズボラによる2人のイスラエル兵の拘束は、イスラエルにとって全面攻撃開始の理由付けとなった。

ブレア首相の広報官は同日、「ヒズボラによるイスラエルへのロケット攻撃が続く限り、そして拉致兵士が解放されない限り、イスラエルによる攻撃は終わらない」と語っていた。

しかし、攻撃の矛先が女性や子どもを含む民間人に向けられているとの多数の報道や、イスラエル-レバノン双方が無差別攻撃で「戦争犯罪」を犯しているとの人権団体による主張が、英国の姿勢に変化をもたらした。こうした変化が、イスラエル軍進攻を支持する米国を孤立させ始めている。

英国を除く欧州各国やロシア、そして国連のコフィ・アナン(Kofi Annan)事務総長らが停戦と交渉を求める中、米政府は国連安全保障理事会(UN Security Council)などで、その方針に反対してきた。

コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)米国務長官は、休戦することはヒズボラがイスラエルに脅威を与え、新たな紛争を招く余地を残す「うその約束」と切り捨てた。また、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は22日、イスラエルは防衛権を行使する権威を持つとの見方をあらためて表明した。

ブッシュ大統領は、ヒズボラを支援するシリアとイランと対立する立場の支持を取り付けるため、23日にライス国務長官を中東に派遣すると発表した。

米国との距離をとり始めた英国だが、閣僚の発言は注意深く、停戦に反対する米国と直接対立する発言は見られない。しかし、穏やかな批判は散見される。

ハウエルズ外務連邦相は訪問先のベイルートで、「米国はレバノンで何が起きているかをよく知ってほしい。インフラが破壊され、多くの子どもを含む民間人が殺害されている」と述べた。

また、ベケット外相はヒズボラがシリアとイランから武器供与を受けているとの米国とイスラエルの主張を疑問視し、フィナンシャル・タイムズ紙に「(イランとシリアの関与を裏付ける)完璧な証拠は誰も持っていないだろう」と語った。

写真はハウエルズ外務連邦相。(c)AFP
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