【9月28日 AFP】女子テニス、東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2013)は27日、シングルス準決勝が行われ、大会第7シードのペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)は3-6、6-3、7-6で米国のヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams)を下し、決勝への切符を手にした。

 クビトバは2時間24分にわたったこの試合でヴィーナスからのあらゆる攻撃をかわし、最終セットのタイブレークを7-2で制して勝利を決めた。決勝では第5シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)と対戦する。

「間違いなく自分にとって今シーズン最高の試合だった」とクビトバは試合後AFPの取材に対してコメントした。

「ヴィーナスが攻撃してくることはわかっていた。それは困るので、私も同じことを彼女にしようとした」

 序盤はヴィーナスが優勢だったが、第2セットにはクビトバがウィナーを連発し始め、試合はシーソーゲームとなった。

 第2セット終了後、ヴィーナスはセットカウント1-1と迫られ、最終セット開始前に練習パートナーのデヴィッド・ウィット(David Witt)氏をベンチに呼んで話し合うという珍しい行為に出た。

 一方クビトバは屈することなくラケットのスイートスポットで好リターンを打ち続け、元世界ランク1位で7度の四大大会(グランドスラム)制覇を誇るヴィーナスを圧倒した。

 2011年に自己免疫疾患を患っていると診断され、現在は世界63位にまでランクを沈めているヴィーナスだが、最終セットでは重要な局面で力を発揮した。

 クビトバが6-0でリードしていたタイブレークの終盤、ヴィーナスは立て続けにベースラインからフォアハンドで攻撃し、3度も相手のマッチポイントをしのいだ。

「少し疲れていたんだと思う」と26日の準々決勝で約3時間かけてカナダのユージェニー・ブシャール(Eugenie Bouchard)を倒したヴィーナスは語った。

「でも彼女はタイブレークで素晴らしいプレーをしたわ。私は何度か痛いミスを犯してしまった。でもそれはよくあること。いずれにせよ力は尽くしたわ」

 ヴィーナスは、来週発表される最新世界ランキングで38位に上昇することとなっている。(c)AFP