【9月13日 AFP】2年のブランクを経て現役に復帰した女子テニスのキム・クライシュテルス(Kim Clijsters、ベルギー)が、元ダブルスパートナーの杉山愛(Ai Sugiyama)の引退でテニス界は寂しくなると語った。

 杉山は全米オープンテニス(The US Open Tennis Championships 2009)敗退後に引退を発表しており、27日に開幕する東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2009)が現役最後の試合になる。

 全米オープンの準決勝でセレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)に勝利した12日、クライシュテルスは「寂しくなる。彼女はいつも同じように笑っていた。ツアーで彼女に会うのは本当に楽しかった」と語っている。

 全米オープンで優勝すれば、4大大会(グランドスラム)のシングルスを制した史上3人目の母親になるクライシュテルスは、現在の自分があるのは杉山のおかげだと信じている。

 クライシュテルスは「愛は数週間前、わたしにこれが最後のグランドスラムになると明かしていた。悲しかった。彼女はいろいろな面でわたしの良き先輩だったから。そして彼女の母もね」と話し、若かりし日のツアーを振り返り、杉山とその母の好意がとても温かかったことを思い出している。

 クライシュテルスは「わたしと父でツアーを回っていた時、彼女たちとはとても気が合った。一緒に食事にも出かけた。とても温かい人たちよ。彼女はプレーの面で本当に力になってくれた。わたしは若い時に経験豊富な彼女と一緒に練習することができた。彼女とのトレーニングはこれまでで最高の練習の1つ。わたしは15歳や16歳で彼女と練習することができたこと、彼女とダブルスを組めたことがいかに特別なことだったかを、何年も、そして今でもコーチに話している」と語っている。

 復帰した直後に杉山の引退を知らされた悲しみは大きかったと話すクライシュテルスは「現役復帰を果たし、もう少し一緒に楽しみたいと望んでいたから、それを聞いた時はとても残念だった。彼女はたとえ調子が良くなくても、故障や何か問題があったとしても、常に200パーセントを尽くす女性です。彼女は非常に安定した、とてもプロフェッショナルなキャリアを築いてきた。彼女のことならテニス以外のことでも何でも知っている」と語っている。(c)AFP

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