【6月19日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権2007(The Championships Wimbledon 2007)の開幕を25日に控え、世界ランク1位(6月18日付け)のジュスティーヌ・エナン(Justine Henin、ベルギー)が、4大大会で唯一優勝していない同大会でもしこの先も優勝することができず、グランドスラムを達成することができなくても落胆することはないと語った。

 開幕を控え調整のためイーストボーン国際2007(International Women’s Open 2007)に出場するエナンは「4大大会を全て制しグランドスラムを達成することは偉業ではあるが、そのことによって私が今以上に幸福になれるかどうかは分からない。ただ、全力を尽くして大会で優勝するのは素晴らしいことなので、そのこと自体が偉大な挑戦になるだろう」と語り、グランドスラムの達成を目的とするのではなく07ウィンブルドン選手権で全力を尽くす考えを明らかにした。

 さらにエナンは「全仏オープン・テニス2007(French Open 2007)での優勝の興奮は徐々に落ち着いていったが、まだ疲れは残っており12日に練習を再開したばかりだ。まだ完全に回復してはいないが、プレーするためにここに来たので2・3試合は調整のためにプレーしたい」と語り、10日に大会3連覇を達成し通算4度目の優勝を果たした全仏オープン・テニス2007のプレッシャーから開放されたばかりの現状を口にした。

 また、決勝でフランスのアメリー・モウレズモ(Amelie Mauresmo)に敗れ、準優勝に終わった2006年大会よりも現在のほうが好調だと語るエナンは「(離婚による影響から全豪オープン(Australian Open tennis tournament 2007)を欠場するなど)1月は普通の一人の女性として前に進むための自分の道を模索していたが、そのショックから立ち直りテニスをする喜びを再発見できた。本当の自分の人生がこれから始まることを私は知っている。今の私は一瞬を大切に生き、人生をコントロールしている」と語り、1月に発表した離婚から完全に立ち直っている様子を見せている。(c)AFP/SCOTT WILLIAMS