【6月2日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2013)は1日、男子シングルス3回戦が行われ、大会第13シードの錦織圭(Kei Nishikori)は6-3、6-7、6-4、6-1で第24シードのブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)を下し、4回戦に進出した。

 日本人男子選手としては、1938年大会の中野文照(Fumiteru Nakano)氏以来、75年ぶりとなる全仏オープン16強入りを果たした。

 試合後、中野氏を知っているかと質問された錦織は、「いや、誰ですか?」と困惑した様子を見せ、パリ(Paris)のクレーコートで4回戦に進出した最後の日本人男子選手だと説明を受けると、「すみません、歴史は不得意なので」と言って頭を下げた。

 しかし、すぐさま表情を輝かせると、「また1つの歴史を作ることはうれしいし、記録を破ることができてよかった」と付け加えた。

 歴史の重みからくるプレッシャーとは無縁の錦織は、ここまでプロキャリア最高のシーズンを送っている。過去2度出場している全仏オープンでは2010年大会(French Open 2010)と2011年大会(French Open 2011)ともに2回戦敗退に終わっており、3度目にしてようやくクレーコートの戦い方を見出した。

 4回戦を突破すれば、昨年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2012)で達成したグランドスラム自己ベストに並ぶ準々決勝進出を果たす。しかし、その相手は全仏オープンで7度の優勝を誇る第3シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)となった。ナダルは3回戦で第27シードのファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)を下している。

 錦織は、これまでナダルと4回対戦していまだに勝利を挙げたことはない。(c)AFP/Allan KELLY