【9月11日 AFP】テニス、全米オープン(The US Open Tennis Championships 2012)男子シングルスで優勝を飾ったアンディ・マレー(Andy Murray、英国)が、2012年に際立った選手はロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)とノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)だと語った。

 ロンドン五輪で金メダルを獲得したマレーは、全米オープン決勝で世界ランク2位のジョコビッチを7-6、7-5、2-6、3-6、6-2で下し、英国人男子選手としては1936年大会で優勝したフレッド・ペリー(Fred Perry)氏以来、76年ぶりとなる四大大会(グランドスラム)でのタイトルを獲得した。

 四大大会の直近30大会では、フェデラー、ジョコビッチ、そしてラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)の3人が29大会を制している。2012年の全米オープン以外の四大大会では、3人がそれぞれ1つずつタイトルを獲得している。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2012)では、英国人男子選手として1938年大会のバニー・オースティン(Bunny Austin)氏以来となる決勝進出を果たしたマレーは「ツアーで最高の一年を過ごしたとは思わない。この数ヶ月は素晴らしいものだったけど、四大大会だけではなくツアーにはさらにいろいろなことがある。ノバクはマスターズシリーズでも素晴らしいテニスを披露している。ロジャーは世界ランク1位に戻った。テニスのシーズンは1月に始まって11月に終わるといういことを思い出すことが重要だと思う」とコメントした。

 マレーは続けて、「四大大会以外にも、世界で1位を獲得するための大会がいくつもある。その年の最高の選手に値すれば世界で1位だ。ノバクかロジャーが今年最高の選手だろう」と語った。

 2012年のフェデラーはピート・サンプラス(Pete Sampras)氏に肩を並べる通算7度目のウィンブルドン制覇を遂げ、四大大会で17冠目を手にした。

 ジョコビッチは全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2012)を制覇し、全米オープンの前哨戦での戦績からハードコートでの最優秀選手として全米オープンシリーズ(2012 US Open Series)のタイトルを手にした。

 全米オープンを怪我により欠場したナダルは、クレイコートシーズンに勝ちを重ね、全仏オープンテニス2012(French Open 2012)で史上最多7度目の優勝を飾っている。

 それでもマレーは、この3人のライバルと対戦して自分の実力を測り続けることは幸せなことだという。

「この世代のテニスの一翼を担えてとても満足だ。彼らと対戦することで自分がこれだけ成長しているんだと思う。違う時代にプレーしていたならもっと勝てていたかもしれないと常々言っているけれど、いちテニス選手としては良い選手ではないと思う」

(c)AFP/Dave James