【1月15日 AFP】テニス、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2008)・男子シングルス1回戦。大会第3シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は、ドイツのベンジャミン・ベッカー(Benjamin Becker)と対戦。ジョコビッチはセットカウント3-0(6-0、6-2、7-6)のストレートでベッカーを降し、2回戦進出を決めた。

 試合後にジョコビッチは、ロシアのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova)の物まねで試合会場のロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)に集まった観衆の爆笑を誘った。ベッカーから勝利を収めたジョコビッチは初めは日頃行っているパフォーマンスを披露することに気乗りしていなかったが、観衆の後押しに負けた。

 しかし、ジョコビッチは「私に誰かの物まねをさせるのは求めないでください。私にやめろと言ってくる選手もいるし、物まねを楽しいと思わない選手もいるから、私は誰も怒らせたくないんです」と語った。

 それでもジョコビッチは自分のショートパンツを引き上げシャラポワのミニスカートのようにすると、鏡に向かっておしゃれをするシャラポワを演じ、サーブの前に両耳に髪の毛をかける仕草を真似て見せた。

 男子世界ランキング第3位(2008年1月14日付け)のジョコビッチが行うテニス選手の物まねは、観衆とインターネットの中の両方で人気を博していることが証明されている。

 スペインのラファエル・ナダル(Rafael Nadal)が上腕二頭筋にキスをしたり、股をいじくったりする仕草や、米国のアンディ・ロディック(Andy Roddick)のように帽子を深くかぶる動作や、スイスのロジャー・フェデラー(Roger Federer)が、ラケットを持って歓声に応える仕草のジョコビッチの物まねは、動画共有サイト「ユーチューブ(YouTube)」で100万件以上のヒットを記録したことがある。

 しかしフェデラーは、全米オープン・テニス2007(the US Open Tennis Championships 2007)の決勝でジョコビッチを破った後に、ジョコビッチのふざけた振る舞いについて「たしかに面白くないと思う人もいるだろうし、面白いと思う人もいるだろう。彼が綱渡りをしているのは確かだ。もしファンが喜んでいるのならテニス界にとって良いことだ。正直にそう思う。彼のようにコートの外でキャラクターを持つことは良いことだ。間違いないよ」と語り、物まねの評価を保留していた。(c)AFP