【7月9日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権2007(The Championships Wimbledon 2007)、男子シングルス決勝。大会第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、大会第2シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)と対戦。フェデラーはセットカウント3-2(7-6、4-6、7-6、2-6、6-2)のフルセットの末にナダルを降し、1976-80年のビョルン・ボルグ(Bjorn Borg、スウェーデン)氏以来となる大会5連覇を達成すると同時に、芝コートでの連勝を記録を54に伸ばした。

 フェデラーはセットカウント1-1で迎えた第3セットをタイブレークの末に奪いセットカウント2-1とリードした。

 第4セットに入ると、ナダルにファーストゲーム、第3ゲームをブレークされ0-3とリードを許したフェデラーは、ナダルのチャレンジが成功したことに不満を表し主審に抗議するなど、珍しく怒りをあらわにした。集中力を失ったフェデラーは、メディカルタイムを要求するなど不安を覗かせたナダルにこのセットを奪われセットカウント2-2のタイに追いつかれた。

 ウィンブルドンで生涯2度目の第5セットに臨むことになったフェデラーだが、第3、第5ゲームをブレークし4-2とリードした。続くサービスゲームをラブゲームでキープし5-2とリードを広げたフェデラーは、2度目のマッチポイントでスマッシュを決め、3時間45分の熱戦を制した。

 大会5連覇と同時に4大大会通算11勝目を挙げ、ピート・サンプラス(Pete Sampras、米国)氏の持つ4大大会通算14勝の記録にあと3勝、同じく同氏の持つウィンブルドン通算7勝の記録にあと2勝と迫ったフェデラーは、「どの優勝も特別だが、ナダルのような素晴らしい選手を倒しボルグ氏の記録に並んだことは格別だ。優勝に値するプレーだったことをナダル本人には伝えた。今日は私のほうが運が良かったと思う。再び彼に勝つことが出来てうれしく思う」と喜びの気持ちを語った。

 一方、1966年のマニュエル・サンタナ(Manuel Santana)以来2人目となるスペイン人選手としての優勝を狙ったナダルは、「今季のフェデラーは素晴らしいシーズンを送っている。ウィンブルドン5連覇というのは素晴らしい記録だ」と語り、フェデラーの優勝を祝福した。

 またナダルは、「途中タフな試合がいくつかあったが、再び決勝まで進出できた。来年は優勝出来ると願っている」と語り、次回での雪辱を誓った。

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