【9月11日 AFP】国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)のジョン・コーツ(John Coates)新副会長が10日、2016年リオデジャネイロ夏季五輪について、開催へ向けた準備の遅れに「重大な懸念」を抱いているとコメントし、同市に圧力をかけた。

 今週アルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)で行われた第125次IOC総会で副会長に選出されたオーストラリア出身のコーツ氏は、リオ五輪の準備を期限までに整えることが、IOCにとっての一番の課題だと語った。

 南米初の五輪開催まで時間が刻々と迫る中、リオデジャネイロでは建設の遅れと費用の高騰が原因で、多くの施設が完成に至っていない。

 コーツ副会長は、オーストラリア五輪委員会(Australian Olympic CommitteeAOC)を通じて「リオ五輪の準備に対する重大な懸念」と題した声明を発表し、その中で「我々の最大の課題はリオだ。あと2年と少しなのに、やるべき作業が山積みになっている」とコメントした。

「われわれは全員、不安を抱いている。開催不可能とは言わないが、いくつかのインフラ整備計画や開催地の建設においては、より一層の努力を傾け、全力を尽くす必要がある」

 またブラジル国内では、五輪と2014年に開催されるサッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)に対する巨額の投資に抗議するデモも起こっている。(c)AFP