【9月8日 AFP】2020年夏季五輪の開催地を決める第125次国際オリンピック委員会(International Olympic Committee、IOC)総会が7日、アルゼンチンのブエノスアイレス(Buenos Aires)で行われ、トルコのイスタンブール(Istanbul)、東京、スペインのマドリード(Madrid)が最終プレゼンテーションを行った。

 招致を目指す3都市にとって、45分間のプレゼンテーションはIOC委員に支持を訴える最後の機会となった。

 五輪の歴史の中でも大接戦になるとみられている今回の招致レースの投票結果は、同日にIOCのジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長によって発表される。

 最終プレゼンテーションはイスタンブール、東京、マドリードの順で行われた。  ここ数日の東京の招致活動では、放射性汚染水漏れが発覚した福島第一原子力発電所の安全性について質問が集中していた。

 しかし、主要20か国・地域(G20)首脳会議が行われたロシアから現地入りした安倍晋三(Shinzo Abe)首相は、IOC委員に対して福島第一原発の状況はコントロールされていると保証した。

 安倍首相は演説で、「福島について、状況はコントロールされています。東京に被害はまったくありません。これまでもありません」と述べた。

 安倍首相はまた、IOC委員のゲルハルト・ハイベルグ(Gerhard Heiberg)氏からの福島第一原発についての質問に対し、「新聞の見出しではなく、事実を見ていただきたい」と答えた。

「福島ではきょうも少年が青い空の下でサッカーで遊んでおり、過去ではなく将来を見つめている」

 投票資格を持つIOC委員は103人いるが、1回目の投票はロゲ会長と候補国の委員を除いた97人で行われる。(c)AFP