【2月21日 AFP】五輪金メダリストで、ブルガリアのレスリング協会会長を務めるワレンティン・ヨルダノフ(Valentin Yordanov)氏が20日、レスリングが2020年夏季五輪の実施競技除外候補に挙がったことに抗議するため、国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)に金メダルを返上したことを明かした。

 1996年のアトランタ五輪でフリースタイル52キロ級の金メダルを獲得したヨルダノフ氏は、今回の行動は「抗議の意思」を表すためだと語っている。

「今回の行動で、2020年夏季五輪の実施競技からレスリングを除外するというIOC理事会の決定に反発する競技者やファンとの結束を示すことができる」

 IOCのジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長に送った抗議文でヨルダノフ氏は、「レスリングはコンスタントに五輪の活動に貢献しており、古代五輪、近代五輪の両方を支える存在である」と主張したことを明らかにしている。

 レスリングはブルガリアが得意とする五輪種目の1つで、これまでに通算16個の金メダルを獲得している。

 古代五輪から実施されているレスリングは、2月上旬に開かれたIOC理事会にて、理事15人による投票で20年夏季五輪の除外種目候補に選定されており、関係者、競技者、ファンから激しい反発を受けている。(c)AFP